アフターピルとは
アフターピル(緊急避妊薬)は、妊娠を希望していないにもかかわらず、妊娠の可能性がある性行為をしてしまった場合に、緊急的に使用するピルです。
避妊をしなかったとき、避妊に失敗してしまったときなどに、72時間以内に服用することで、8割強の妊娠阻止率が得られます。
アフターピル処方はすぐにご相談ください
アフターピルの効能が発揮されるのは、性交後72時間以内です。
性交後妊娠を望んでいないにもかかわらず、以下のようなことがあった時は、すぐにご相談ください。
- コンドームが破れた、外れた
- 避妊せず性交した
- 膣外射精など、正しい避妊とは言えない行為があった
- 経口避妊薬を飲み忘れていた
- 排卵日前後に性交し、妊娠の不安がある
膣外射精は、避妊とは呼べません。妊娠する確率は約22%と高く、4~5人に1人が妊娠するということになります。
もし膣外射精があった場合は、避妊しなかった場合と同じ対処をする必要があり、アフターピルの服用をおすすめいたします。
院内で扱うアフターピルの種類
四条烏丸レディースクリニックでは、「ノルレボ錠」とその後発品である、ジェネリック薬品の「レボノルゲストレル錠」いう種類のアフターピルを取り扱っています。
「ノルレボ」には、「レボノルゲストレル」という黄体ホルモンが含まれており、これを内服することによって排卵の抑制・遅延といった効果が期待されます。
これを「レボノルゲストレル法」と呼びます。
アフターピルには、「ヤッペ法(卵胞ホルモン+黄体ホルモンの配合剤)」という種類もありますが、レボノルゲストレル法の方が緊急避妊の効果・安全性ともに高く、副作用が少ないことがわかっています。また、1回の投与で有効というメリットもあります。
ヤッペ法
ヤッペ法は中用量ピルを使った避妊法で、卵胞ホルモンと黄体ホルモンの成分を含むプラノバール(ノルゲストレル+エチニルエストラジオール)をリスク行為があったタイミングから72時間以内に2錠服用し、さらにその 12 時間後に2錠服用するという方法です。
レボノルゲストレル法に比べて安価ですが2回服用しなければいけないことと、吐き気など副作用が出やすくなってます。
※スクロールで全体を表示します。
種類 | 妊娠阻止率 | 詳細 |
---|---|---|
レボノルゲストレル法 | 81%(72時間以内内服) | ・1回服用(処方後すぐ1錠) ・効果が高い ・副作用が少ない |
ヤッペ法 | 57%(72時間以内内服) | ・2回服用 ・吐き気など副作用 |
服用の際の注意事項
- 必ず性交後72時間以内に飲んでください。早くに服用するほど、避妊効果は高くなります。
- ご自身の判断でアフターピルの量を増やすことは絶対におやめください。
- 月経予定日に出血があっても、妊娠初期の不正出血である可能性を否定することはできません。
- 次の生理までの性交で妊娠する可能性はあります。コンドームなどで避妊をしてください。
- 月経予定日を1週間過ぎても出血がない場合には、妊娠検査薬を使用してください。
内服後の過ごし方
- アフターピルの内服後は、80%以上の女性が生理予定日前~2日後に消退出血があります。
また、95%の女性は生理予定日の7日後以内に生理のような出血がおこります。
※月経予定日まで出血が来ないこともあります。 - アフターピル内服後から、出血があるまでは性交渉を避けるようにしましょう。
- 出血が生理予定日から7日以上遅れている場合、また通常より軽い場合は一度ご来院ください。
市販の妊娠検査薬を用いてご自身でチェックすることも可能です。 - 月経予定日に出血があっても、妊娠初期の不正出血である可能性を否定することはできません。
- 次の生理までの性交で妊娠する可能性はあります。低用量ピルの服用や、コンドームなどで正しく確実な避妊をしてください。
アフターピルの副作用
アフターピルの服用後、以下のような副作用が現れることがあります。
※院内で扱うレボノルゲストレル法では、服用後の副作用が少ないことがわかっています。
吐き気
吐き気があっても、嘔吐に至るケースは1%以下とされています。
乳房の張り・倦怠感・傾眠・胃腸障害
通常、いずれも軽度なものに留まります。
少量の出血
月経予定日より早く、少量の出血が見られることがあります。
肌荒れ
配合されるホルモン量が多いため、肌荒れを起こすことがあります。
取り扱いアフターピルの品名と費用
※税込み価格になります。
ヤッペ法 | 4,000円 |
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ノルレボ錠 | 11,000円 |
レボノルゲストレル錠 | 8,800円 |
※保険適用がされないため全額自己負担です。
※治療費には薬剤費・指導料・相談料が含まれます。
※エコー検査を希望される場合には、別途料金がかかります。