不妊治療が成功する確率

不妊治療はいつから始めるの?

不妊治療はいつから始めるの?日本産婦人科学会では、避妊をせずに1年が経過しても妊娠に至らないことを「不妊症」と定義しています。
ただ、子宮内膜症、骨盤腹膜炎などの疾患を原因として不妊症になるケースもあります。また、年齢的な問題から、あまり時間をかけられないということもあるため、必ずしも1年が経過するのを待つ必要はありません。
妊娠したいのに妊娠に至らず、そのことで悩んでいるという場合には、疾患を含めた不妊の原因の早期発見のためにも、お早めに当院にご相談ください。

不妊治療の種類は大きく4つ

不妊治療の種類は、大きく以下の4つに分けられます。
年齢、お身体の状態、検査結果などを考慮し、お一人おひとりに合った方法をご提案します。

タイミング法

タイミング法排卵日を予測し、妊娠しやすい日に性交渉をもつ方法です。
具体的には、基礎体温表をつけたり、クリニックでの検査、あるいは排卵検査薬などを用いて排卵日を予測し、その前々日や前日といった妊娠しやすい日に性交渉をもちます。
ホルモンバランスが乱れていたり、排卵周期が不規則である場合には、排卵誘発剤を使用することもあります。

タイミング法について詳しくはこちら

人工授精

人工授精排卵するタイミングに合わせて、精子を子宮内に送り込みます。
「人工」という名称がついているために抵抗を感じられる方もおられますが、精子を注入したのちの受精・妊娠の流れは自然妊娠と変わりありません。

人工授精について詳しくはこちら

体外受精

体外受精採取した卵子と精子を体外で受精させ、受精卵が発育した状態で子宮に戻し、妊娠を成立させる方法です。
卵巣に針を刺して卵子を採取します(採卵)が、麻酔を使ってほとんど痛みなくこの工程を終えることが可能です。

体外受精について詳しくはこちら

顕微授精

顕微授精良好な状態にある精子を1つ選別し、卵子に注入して、妊娠を成立させる方法です。
タイミング法、人工授精、体外受精での妊娠が困難である場合に選択されます。

顕微授精について詳しくはこちら

20代での不妊治療における出産率

20代の方が不妊治療を行った場合、妊娠し出産に至る確率は以下の通りとなっています。

年齢 出産率
25歳 20.9%
26歳 20.8%
27歳 19.3%
28歳 19.8%
29歳 19.9%

出典:厚生労働省 不妊治療における年齢別の出産率と流産率

30代での不妊治療における出産率

30代の方が不妊治療を行った場合、妊娠し出産に至る確率は以下の通りとなっています。
35歳以降、特に下がり幅が大きくなります。

年齢 出産率
30歳 19.9%
31歳 19.4%
32歳 19.1%
33歳 18.1%
34歳 17.7%
35歳 16.3%
36歳 15.4%
37歳 14.2%
38歳 11.6%
39歳 10.2%

出典:厚生労働省 不妊治療における年齢別の出産率と流産率

40代での不妊治療における出産率

40代の方が不妊治療を行った場合、妊娠し出産に至る確率は以下の通りとなっています。
自然妊娠の場合と同様、40代での出産率はやはり低くなってしまいます。

年齢 出産率
40歳 7.7%
41歳 5.3%
42歳 3.7%
43歳 2.0%
44歳 1.3%
45歳 0.6%

出典:厚生労働省 不妊治療における年齢別の出産率と流産率

年代別の不妊治療で流産する確率について

妊娠22週より前に妊娠が終わってしまう「流産」は、不妊治療を受けているかどうかに関係なく、全体の約8〜15%で見られるものです。
不妊治療を行っている場合、流産率は以下のように変化していきます。

20代での不妊治療で流産となる確率

20代で流産する確率は以下の通りとなっています。

年齢 流産率
25歳 13.1%
26歳 16.0%
27歳 16.8%
28歳 17.2%
29歳 18.3%

出典:厚生労働省 不妊治療における年齢別の出産率と流産率

30代での不妊治療で流産となる確率

30代の半ばから、流産率は高くなっています。これは、加齢によって卵子の構造が不安点となり、染色体異常が起こりやすくなるためだと言われています。

年齢 流産率
30歳 16.3%
31歳 17.3%
32歳 19.2%
33歳 21.1%
34歳 19.9%
35歳 20.3%
36歳 22.1%
37歳 24.0%
38歳 27.8%
39歳 30.4%

出典:厚生労働省 不妊治療における年齢別の出産率と流産率

40代での不妊治療で流産となる確率

30代後半よりも、さらに流産率が高くなります。

年齢 流産率
40歳 35.1%
41歳 42.3%
42歳 46.5%
43歳 55.2%
44歳 58.1%
45歳 64.6%

出典:厚生労働省 不妊治療における年齢別の出産率と流産率

不妊治療は早めに行うことをおすすめします

不妊治療で妊娠、そして出産に至る確率は25歳で20.9%、35歳で16.3%、45歳で0.6%となっています。
妊娠を希望しているにもかかわらずなかなか妊娠に至らないという場合には、お早めに当院にご相談ください。