子宮頸がん検診
近年、30~40代の女性のあいだで、子宮頸がんに罹患する人が増えています。
子宮頸がんは、性交渉によって感染する「ヒトパピローマウイルス」起因して起こるがんです。
ヒトパピローマウイルスは50~80%の女性が感染していると推計されていますが、そのうち一部の女性が、数年~数十年後に高度前がん病変(細胞の強い異常)、または子宮頸がんを発症します。
この異形成は一般的に症状が出現しないため、子宮頸がん検診を受診し、子宮頸がんへの進行を防ぐ必要があります。
性交渉の機会を持ったら、1年ごとに子宮頸がん検診を受けるようにしましょう。また、その際は卵巣がん検診と一緒に受診されることをお勧めいたします。
子宮頸がん検診の最適な頻度や年齢、痛みについて
対象者
性交渉をもったすべての女性
頻度
性交渉をもったら1年に1回の受診をおすすめします。
また、子宮頸がんワクチンを打っていても、検診は受けるようにしましょう。
痛み
検診の際、多少の違和感があります。また出産の経験のない方は痛みとして感じられることもあります。
痛みを感じやすいのは、検診の最初に行う、膣を広げる器具を挿入するタイミングです。一方で、子宮頸がん検査(頸部細胞診)では、ほとんど痛みがないか、まったくの無痛です。
検査結果が「要精密検査」の場合
要精密検査の判定が出た場合には、できるだけ早く、精密検査を受けましょう。
子宮頸がん検診の検査方法
問診
月経周期、最近の月経の状態、妊娠歴などをお伺いします。
細胞診
子宮頸部を優しくこすり、細胞の採取を行います。
検診の流れ
- 当院にご連絡の上、ご予約ください。
- 問診(月経状態、妊娠歴、症状の有無等をお聞きします)
- 診察(内診台で子宮頸部を観察し、細い綿棒で細胞を採取します)
- お会計がお済みになれば、お帰りいただけます。
- 結果は、2週間後にお渡しできます。
子宮頸がん検診を受ける際の注意・ポイント
- 正確な検査結果を得るため、生理中の受診は避けましょう。
- 検査の際には下着をとっていただきますので、脱ぎやすい服装でお越しください。
- 多少、出血することがあります。ナプキンを1枚ご持参ください。
卵巣検診
卵巣は、女性の身体の中でもっとも腫瘍が生じやすい臓器です。ほとんどは良性ですが、悪性のもの(がん)もあります。
卵巣がんは、ほとんど症状が出現しないがんです。かなり進行してからようやく、下腹部の膨満感、しこり、便秘、頻尿といった症状が現れます。一方で転移しやすいため、「症状に気づいて検査を受けたら末期だった」ということも起こり得ます。
子宮頸がん検診とあわせて、定期的に受けていただきたい検診です。
卵巣がんになりやすい人
- 母親や姉妹が卵巣がんになったことがあるなど、卵巣がん家系の方
- 妊娠、出産の経験がない方
- 初潮が早かった方
- 閉経が遅かった方
- 乳がん、大腸癌の既往歴がある方
- 子宮内膜症、多嚢胞性卵巣症候群の既往歴がある方
- 肥満、糖尿病の方
- 喫煙している方、ご家族が喫煙している方
卵巣がん検診の最適な頻度や年齢、痛みについて
対象者
すべての女性です。
頻度
1年に1回の定期的な検診をおすすめします。
子宮頸がん検診と一緒に受けるようにしましょう。
痛み
超音波検査は、性行為の経験がない場合や患者さまに不安がある場合には、直腸・腹部から行うこともできます。
基本的に痛みはないとお考えください。
卵巣検診の検査方法
超音波検査
超音波によって、卵巣腫瘍の大きさやその内容を調べます。
基本的には経腟で行いますが、直腸・腹部から行うこともできます。
卵巣腫瘍が見つかった場合には後日MRIの検査を受けて頂きます。
血液検査
場合によっては採血を行うこともあります。
検診の流れ
- 当院にご連絡の上、ご予約ください。
- ご予約された日時にご来院ください。
- 卵巣がん検診を受けていただきます。
- お会計がお済みになれば、お帰りいただけます。
- 結果はその場でわかります。腫瘍があれば、場合によってはMRIと血液検査を受けて頂きます。
費用
子宮頸がん検診(京都府) | 0~1,600円 |
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子宮頸がん検診(自費) | 8,000円 |
卵巣検診 | お問い合わせください |